鳥取砂丘砂の美術館(鳥取市福部町湯山)は25日、第16期展示「砂で世界旅行・日本編」(4月25日開幕)の砂像制作の様子を報道陣に公開した。日本の歴史や文化、自然などをテーマに12カ国の砂像彫刻家20人が慎重に作業を進めている。
今期は、4月に開幕する大阪・関西万博にちなんで日本が舞台となり、初めて日本人彫刻家が参加した。約3千トンの砂を使い、19作品が制作される。
邪馬台国の卑弥呼や戦国武将の織田信長、江戸時代の町人文化や明治維新、戦後復興などをテーマとした砂像が並び、古代から現代までの日本を体感できる。メイン砂像は、姫路城、富士山、清水寺の世界遺産を表現した高さ約5メートル、幅約20メートルの大作となっている。
制作期間は4月5日までで、同館によると現在の完成度は全体で5割ほど。2009年に鳥取砂丘で開催された世界砂像選手権で優勝したオランダのマテイン・ライガースさん(51)は「鳥取に戻って来られて光栄。他の彫刻家に刺激をもらいながら楽しみたい」と話した。