九谷焼作家、四代徳田八十吉さん=石川県小松市=の作品展が1日、米子市角盤町1丁目のJU米子高島屋・美術サロンで始まった。花器やつぼ、香炉など大小約80点を展示販売。多くの来場者が、魅力あふれる独創的な色や形に見入っている。7日まで。
徳田さんは2010年3月、父で人間国宝だった三代を次いで襲名し、今年で15年の節目を迎えた。
つぼ「瑞穂」は、東日本大震災発生などで心を痛めていた時期に制作。雨に打たれながらも育つ稲穂をふと目にしたことで奮起し、すがすがしい青い稲や空、水田の風景を表現した。このほか、闘病時に痛感した自由への思いを込めた「紅の扉」、大阪・関西万博をイメージした「緋龍(ひりゅう)」などを紹介。徳田さんは自身の経験を振り返りつつ「一日一日を大切にして、美しいものをめでられる健康な日々を送っていただきたい」と話した。午前10時~午後6時(最終日は同5時)。