米子市出身の演歌歌手、朝花美穂さん(24)のデビュー5周年記念コンサート(米子市、市文化財団主催)が28日、市公会堂で開かれ、伸びやかな歌声と情感豊かな表現で喝采を浴びた。
新曲「しゃくなげ峠」をはじめ、地元ゆかりの「天空の海城(しろ)」「伯耆大山」などを抑揚を効かせて熱唱。客席に降りてファンと握手しながら歌う場面もあり、米子弁で「だんだん」(ありがとう)と何度も声をかけながらふるさとの声援に感謝した。
幼い頃から歌と踊りの指導を受けた祖母(故人)が大好きだったという賛美歌「アメイジング・グレース」を白いドレスに着替えて歌い上げ、「唐人お吉」物語を迫真の演技で披露。演歌の枠を超えた多彩なステージを繰り広げた。
後援会の杉原弘一郎会長が縁を取り持ち、2月に公演した沖縄県石垣市から応援団約30人が中山義隆市長の親書を預かり来場。伊木隆司米子市長も駆け付けてエールを送った。
アンコールの「がいな祭」まで、変化に富んだ舞台構成で約700人の聴衆を引き付けた。