2022年5月18日

生徒主体で校則改正 2年間で6件、“不合理”改善

 不合理で行き過ぎた「ブラック校則」を問題視する動きが全国で広がる中、兵庫県新温泉町浜坂の浜坂中(邑橋孝弘校長)では、2年前から生徒会が主体となって校則を見直す取り組みを行っている。生徒の目線や気付きを反映することで時代に即した校則に改正するだけでなく、自主性の確立やジェンダー問題への意識向上などにもつながっている。

 同校は1993年度に校則検討委員会を設置し、3年ごとに開催。全校生徒や保護者、職員ら約500人にアンケートを行い、校長やPTA会長、学校評議員、生徒会長ら約30人で校則について議論していた。しかし、生徒の意向反映に時間がかかったことなどを理由に同委員会は2020年度に廃止となった。

 代わりに生徒会が主体となって意見を聞き取り、生徒代表らとの議論を経て、改正内容について教職員の承認を受ける仕組みとした。

 過去2年間で、冬用タイツの厚さは自由▽冬用タイツはベージュと黒▽ヘアピンを使用可▽靴下は白と黒―など6件の校則を見直した。

 このうち冬用タイツは従来「厚さ60デニール以上でベージュに限る」と規定していたが、実際の商品は少なく、寒くてもタイツを履けない生徒が多かったという。厚さが自由になり、色も2種類から選べるようになったことで着用率が上がり、生徒にとって不合理だった状況を改善できた。

 手続きは異なるが、19年度には要望を受けて女子生徒のスラックス着用が許可された。

 「自分たちが変えたことだから納得して順守できる」と話すのは生徒指導を担当する谷本晃史教諭(41)。今後はジェンダー平等や性の多様性への対応についての変革も必要とし、「より個性を生かせる学校にしていきたい。保護者や地域からの理解も得られるように注力する」と語る。

 今年も秋ごろから校則改正に向けた動きが始まる予定。生徒会長を務める3年の松岡沙希さん(14)は「小まめに意見を回収し、より守ってもらえる校則づくりができるよう頑張りたい」と意気込んでいる。