【養老先生に人生相談!】枯れゆく出版業で、どう生きればよいのでしょうか?

  •  養老孟司さん(撮影・小倉元司)
  •  養老先生の一言メッセージ

 【相談】

 出版社で編集をしていますが、モチベーションが湧きません。毎日、新刊が200点も刊行されるのに、書店は減り、本を読まない、買わない人が増えています。それでも経営のために新刊をどんどん作って数をそろえなければなりません。苦心して作っても多売される新刊の中に埋もれ、存在を知られず、大量に返品されてくる。海に目薬を一滴たらすような感覚。そんな状況でアイデアを絞り出して何冊も本を作るのは、正直言ってむなしいです。私の力不足かもしれませんが、同業者からも同じため息が聞こえます。収入も他業種の半分、いや3分の1でしょうか。これでは職場の人間関係もギスギスしてきます。いっそ転職すべきかと思うものの、40歳の手前では他業種の求人は見つかりません。他にも苦しい業界はたくさんあると思いますが枯れゆく業種の側にいる人間は、どのように生きていけばよいでしょうか?(39歳 女性 会社員 東京都)

 【養老孟司先生の回答】

 あなたのご相談を読んでいると、ほとんど経済、お金の話になっていることが気になります。私も本を書くので出版界の苦しい現状は理解していますが、話があまりお金に終始すると、もっと効率よく稼げ...

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